JILAF海外労組指導者招聘事業にてタイ・ラオスチーム来県!
JILAFとは?
国際労働財団(JILAF)は1989年に連合によって設立され、この間、労働分野における国際交流と協力を推進する組織として、各国の労働運動の強化・発展、健全な社会・経済開発に貢献するとともに、各国との友好関係の増進にも寄与しています。
特に、JILAF設立時から実施している招へい事業は、世界各国の労働組合指導者を招き、日本の労使関係、労働法制、社会保障制度などを学ぶと共に、最新の各国労働事情を発信し、ひいては、日本から海外に進出している企業等の建設的労使関係の定着・発展と雇用安定にも大きく貢献しています。
招へい事業における地方連合会プログラムは、①地方連合会の役割や活動を理解する。②都道府県レベルの労働事情(労働行政、雇用情勢、等)を理解する。③実際に働く労働者や職場環境などを知る。―ことを目的としています。
連合福井は6月9日(月)~10日(火)において、2025年度国際労働財団(JILAF)海外労組指導者招へい事業の地方連合会プログラムとして、タイ・ラオスチーム訪日団12名が来県されました。連合福井としては、2017年10月にブラジル・コロンビア・メキシコのメンバーで構成された中南米チーム以来、実に8年ぶりとなります。
初日となった6月9日は、労働行政の現場視察として、日本における職場紹介制度の実態や、雇用保険制度の運用、更に職業訓練校等の果たす役割などについて理解を深めることを目的に、ハローワーク福井とポリテクセンター福井を訪問しました。
【ハローワーク福井】
【ポリテクセンター福井】
また、福井県庁にも訪問し、地方行政における雇用・労働分野の施策について説明受けると共に、福井県労働政策部の大塚部長との意見交換を行いました。意見交換では、都市部と地方の賃金の違いや人口減少に伴う働き手不足などの課題について言及し、日本では政労使での三者構成による協議を重要視し行政施策が決まっていく事に理解を深めた様子でした。
【福井県庁表敬訪問】
そして、この日の夕方からは、国際交流会館にて連合福井役員との意見交換を行い、タイ・ラオスと日本との職場環境や労働組合が抱える諸課題について共有しつつ、地方連合会としての役割を理解していただきました。
【連合福井との意見交換会&夕食懇親会】
二日目には企業視察として、日本の製造業で働く労働者の職場環境や建設的な労使関係について理解を深めることを目的に、セーレン株式会社TPF事業所を訪問し、実際に働く労働者や職場の環境などを見学した後、労使双方と意見交換を行いました。JILAFスタッフからは、訪日団のメンバーはセーレン株式会社の国際的な取り組みと良好な労使関係の素晴らしさに感動していたと報告を受けました。
【企業視察】
そして、福井県での最後の視察先は、日本社会や地方特有の風土・文化に触れ、日本への幅広い理解を深める目的として、曹洞宗の大本山である永平寺を参拝し、昼食には精進料理を堪能していただきました。タイ、ラオスも仏教国のためか、永平寺の公式ガイドの話に聞き入るなど有意義な時間を過ごしていただきました。
【永平寺参拝】
最後に、今回のJILAF招へい事業のタイ・ラオス訪日団の来県に際しまして、福井県を初め、ハローワーク福井やポリテクセンター福井、そして、セーレン株式会社と労働組合の関係者の皆様には大変お世話になりましたこと、改めて感謝を申し上げます。